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毎日新聞 2016年6月10日
 
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「改憲」を隠す安倍

安倍晋三首相が参院選に向けた全国遊説で、悲願の憲法改正への言及を避けている。賛否が割れる改憲に重点を置かず、アベノミクスによる景気回復の是非に焦点を当てたほうが有利との判断とみられる。ただ、参院選後に改憲論議が加速する可能性は否定できず、野党は「争点隠しだ」と批判を強めている。

争点隠しをする安倍

 首相は1月、参院選について「自公だけでなく、改憲を考えている人たちと3分の2を構成していきたい」と前のめりの姿勢を示した。一転して遊説で憲法に触れない意図について、首相周辺は「憲法改正が現実的な政治日程となってきたからこそ慎重になっている」と解説する。

 これに対し、野党は憲法への言及を避ける首相や与党を批判し、「アベノミクスの失敗」と並ぶ2大争点に据える方針だ。

 民進党は参院選ポスターで「2/3をとらせない」と安倍政権での憲法改正阻止を呼びかける。山尾志桜里政調会長は10日、東京都内の街頭演説で「首相は選挙になると自民党憲法改正草案を蔵にしまってしまう。選挙が終わると蔵から出して、憲法草案も賛成してもらったと必ず言う」と指摘。自民党憲法改正草案の9条について「自衛隊を国防軍にし、集団的自衛権の制限をなくす。この国の平和の形を一気に変える」と批判した。

 共産党は公約で憲法について「自民党憲法改正草案に反対」を掲げる。志位和夫委員長は9日の記者会見で「自民党改憲案を許していいのかどうかが大争点だ」と述べ、参院選で首相の姿勢を問う考えを示した。

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リテラ 2016年6月9日


「アベノミクス」をアピールするも口先だけで内容ゼロ


 昨日、山梨県のJR甲府駅前を皮切りにして本格的に遊説をスタートさせた安倍首相。もちろん、街頭演説でしつこくアピールしたのは、絵空事の“アベノミクスの効果”。そして冒頭のように、この国にはまるでアベノミクスしか道が残されていないかのごとく観衆を煽ったという。

 エンジンだのロケットだのと喩えだけは威勢がいいが、肝心の中身は相変わらずスカスカだ。今月3日に発表した自民党の参院選選挙公約でも〈あらゆる政策を総動員して、戦後最大のGDP600兆円経済を目指します〉とぶち上げたが、〈赤字国債に頼ることなく安定財源を確保〉などと記載しながらも一体どうやって財源を確保するのかという肝心な部分は書かれていない。

参院選の争点は憲法であることは明白だが隠す安倍


 消費税の増税延期にはじまり、安倍首相はこうして経済政策を選挙の争点にしようと躍起だが、その一方で隅に追いやっているのが「憲法改正」問題だ。

 現に、自民党の選挙公約のパンフレットでは、「経済再生」や「女性活躍」、「地方再生」などは独立して項目を立て、ものによっては何百行も費やして政策を並べているが、「憲法改正」は項目も立てず、触れているのはなんといちばん最後、たったの10行だ。

(略)

 だが、安倍首相が憲法改正に興味を失ったというわけでは、当然ながら決してない。というよりも、今回の参院選の争点は、経済政策なんかではない。本丸は憲法改正なのだ。

(略)

争点隠しは毎回やる安倍の得意技


 これだけ“参院選の争点は憲法改正”と言わんばかりだったのに、いざ蓋を開けてみたら、この有り様。たしかに、先の総選挙でもアベノミクスを連呼して、安保法制などないもののように扱っていたことを考えると、これは安倍首相の“いつものパターン”だ。だが、悪名高い緊急事態条項をはじめ、人権さえおろそかにする改憲の中身が多くの人に知らされないまま憲法改正のための選挙を行う今回のやり方は、あまりに醜悪すぎる。

 そもそも、衆院憲法審査会は5月末の幹事長会談で“夏の参院選後に憲法改正の議論を再開させる”としたが、選挙後に改憲ありきで議論をするというのなら、安倍首相は参院選でははっきりと「憲法改正」を争点にするのは当然の道理。それをしないというのは国民を欺く行為でしかない。

(略)

 いま、忘れてはいけないのは、安倍首相は今年3月の国会で「(憲法改正を)私の在任中に成し遂げたいと考えている」と述べたことだ。その悲願を達成するためには、参院選でなんとしても改憲勢力を3分の2以上確保しなければならない。どこからどう見ても、今回の参院選の争点は「憲法改正」なのだ。

 アベノミクス自体もまやかしの政策に過ぎないが、それがさも効果が出たように“偽装”して、肝心要の憲法改正を矮小化しようとする。そして大手マスコミは、アベノミクスを検証しようともしなければ、憲法改正が隠された狙いであることを追及しようともしない──。安倍首相が下手な猿芝居をつづけ、このまま参院選に雪崩れ込むようなことは、絶対にあってはならないはずだ。

ネットの反応







まとめ

・「私の在任中に憲法改正」と言うからには、ここしか参院で2/3を得る機会はないので、参院選の争点が憲法改正であることは明白

・それにもかかわらず、突然憲法改正を蔵に入れて隠した

・2012年に特定秘密保護法、2014年に安保法案を争点から隠して、選挙に通れば「信を得た」といって強行する、安倍晋三の卑怯な常套手段

・安倍晋三の猿芝居にこれ以上騙されてはならない。