ざっくり言うと
- 菅官房長官が「改竄ではなく書き換え」という、安倍政権らしい哀れで惨めな言い訳を披露。
- 麻生太郎財務大臣が、会見で頭を下げることもなく、佐川氏にすべての責任を押し付ける、安倍政権らしい哀れで惨めで卑怯な言い訳を披露。
- 朝日新聞はサンゴ捏造記事事件で社長が引責辞任しているが、安倍政権は担当省庁のトップである麻生太郎が頭を下げることさえしない。
財務省による公文書偽造が確定し、朝日新聞が報じた2文書だけでなく、なんと14文書、290ヵ所に及ぶ改竄が発覚しました。(ちなみに、菅官房長官によれば、「改竄」ではなく「書き換え」らしい。哀れですね。安倍政権らしい惨めな言い訳。)
(NHKニュース)
今回のことは財務省で起きたわけですが、その財務省の長である麻生太郎は3月12日囲みの記者会見を開き、そこで「遺憾」「お詫び」とは口にしたものの、一度たりとも頭を下げることなく、「理財局の一部の職員がやったこと「責任のトップは佐川」と、すべてを官僚に押し付ける答弁をしました。哀れですね。安倍政権らしい惨めな言い訳。
(↑会見をする麻生太郎)
麻生太郎によれば、この書き換えは佐川理財局長(当時)の国会答弁に合わせるために書き換えられたということ。つまり、これで完全に佐川理財局長の国会答弁は虚偽答弁であったことが確定したわけです。
今回、麻生はすべてを佐川の責任にし、自民党の森山国対委員長も、「佐川氏はトカゲのしっぽではなくアタマ」と言い切り、官僚が勝手にやったことだということにして逃げ切りを図っています。哀れですね。安倍政権らしい惨めな言い訳。ちなみに、山本太郎議員によれば、証人喚問の87%が民間人らしいです。自民党はどこまで卑怯で嘘つきな隠蔽政党なんでしょうね。
しかし、麻生太郎も安倍晋三も、佐川氏については「有能」であり「適材適所」と繰り返し答弁をしてきました。麻生氏に至っては、佐川氏が辞任した日にも、「佐川氏は理財局長としてきちんと仕事をしてきた」「適材適所だった」と答弁しています。自民党の方が佐川さんの件で、
— 山本太郎 反緊縮・金持ちから取れ (@yamamototaro0) 2018年3月12日
一般の方の証人喚問が難しい的な発言をした事に、
自民党に関係のない私が訂正しお詫び申し上げます。
衆・予算委員会などにおける証人喚問(昭和51年以降) 総証人数:77名 そのうち民間人・元官僚・元国会議員:67人 ⇒民間人割合は約87%
(↑ハフィントンポスト)
「きちんと仕事をしてきた」と言いながら減給20%の処分にするという、全くわけのわからないことを言う麻生氏ですが、今回のことで佐川氏の虚偽答弁ははっきりしたわけです。そうなると、佐川氏は「決裁文書を読まずに答弁した」もしくは「決裁文書を読んだうえで嘘の答弁をした」のどちらかになるわけですが、これを「理財局長としてきちんと仕事をしてきた」と言い、「適材適所だ」とかばい続けた麻生氏は、自分の責任というものを感じないのでしょうか。
この囲みの記者会見は、謝罪会見の意味もあったと思うのですが、前述の通り麻生氏は一度たりとも頭を下げることなく、貴社に対して不遜な態度をとりつづけました。これが企業だったらと考えてみてください。部下の行った不祥事での謝罪会見で、「すべて部下のやったことです」と言い続け、頭を一度も下げない。一般企業だったら大バッシングでしょうが、そのような常識は安倍政権には通用しません。これが安倍政権の言う「謙虚で丁寧な説明」の実態です。
一地方の役人が勝手にやったことだと言い張るバカウヨ達
さて、この期に及んでも、「一地方の問題」「局長のミス」などと言って、安倍政権の責任回避をしようとする連中が大勢います。こんな「ミス」があるか! ちなみにこの石井孝明って、朝日の捏造だって言い張ってたんですよね。事実だと発覚したとたんに、「こんなの大した問題じゃない」「宇佐美さんの言うとおり、財務省の地方のしかも異様な犯罪者の関わる事故案件で、局長の答弁ミス?で改ざんが起こり、検察の意図不明なリークで、政争にしたがった政治家とメディアが騒ぎ、ノンキャリアの職員が追い詰められて自殺するって、おかしいです。正義がどこにあるのか。森友騒動全体が変です
— 石井孝明 (@ishiitakaaki) 2018年3月12日
産経新聞石橋文登政治部長に至っては、「官僚が財務省を守るためにやったこと」「忖度どころか『政権を守ろう』という思いさえ感じられない」と言い出す始末。安倍晋三や安倍昭恵の名前が消されていたのも、「財務省に不利となりかねない交渉経緯に関する文面を削除する際に一緒に消されたに過ぎない」と擁護。バカすぎる。安倍昭恵や安倍晋三の名前は、交渉経緯以外の、籠池のプロフィールのところにまで書いてあったんだけど。本当に哀れですね。産経新聞らしい惨めな言い訳。
(↑産経新聞)
この期に及んでも彼らは偉大なる安倍首領様をお守りしようとしており、口をそろえたように「一地方の官僚の失態で、総理大臣が辞めなければならないわけがない」と言うわけですが、この問題は、どんなに矮小化しても、財務省理財局で起きています。一地方の分局だけで行われたものではありません。
さらに、最も重要なことに、これは国会に提出する際に、佐川氏の国会答弁に合わせるために書き換えられたという点です。国民の代表の集まりであり、憲法で国権の最高機関と位置づけられている国会に、虚偽文書を提出し、国会議員と国民を欺いたのです。公文書偽造のみならず、偽計業務妨害に当たるという指摘もあります。もちろん、会計検査院にもこの虚偽文書を提出しています。一人や二人の末端の役人がやったことではなく、どんなに矮小化しても理財局が組織ぐるみで行った犯罪行為であり、多くの有識者が指摘している通り、民主主義の根幹を揺るがす行為です。
(↑日テレNEWS24)
(↑江川紹子氏。3月12日NHKニュース7より)
(↑神戸新聞)
(NHK)
一地方の末端の職員が独断でやった、なんてものでは全くなく、国会と国民を欺いた、民主主義の根底を揺るがす事件だということを、まず認識せねばなりません。
さて、そのうえで、どこまで責任が及ぶか考えてみましょう。
社長が引責辞任した朝日新聞・頭も下げない麻生太郎
さて、この問題で参考になる事例があります。朝日新聞のサンゴ記事捏造事件です。安倍晋三総理大臣も、国会でわざわざ言及して朝日新聞批判を展開したように、みんな大好き朝日新聞の記事捏造事件です。
この事件は、朝日新聞のカメラマンが沖縄のサンゴ礁に自分で落書きを書き、「サンゴ礁に傷をつけた不届き者がいる!」と自作自演記事を書いたというものです。
このカメラマン自身は当然懲戒解雇処分になったのですが、この自作自演の落書きは、完全にこのカメラマン個人が行った行為でした。しかし、その時同行していた写真部員が停職3か月、監督責任により東京本社編集局長と写真部長が更迭され、朝日新聞社社長は引責辞任になっています。
これはカメラマン個人の独断でしたので、東京本社の編集局長や写真部長、ましてや社長はこの捏造に関与はしていなかったわけですが、それでも責任を取って更迭や引責辞任にまでなっているのです。
今回は、佐川理財局長(当時)の国会答弁に合わせるために、理財局が組織的に書き換えに関与したわけですから、麻生太郎財務大臣の更迭は当然であり、安倍晋三総理大臣の引責辞任も当たり前のことです。
バカウヨが「総理大臣の責任じゃない」などと言ったら、彼らが大好きであろうこの朝日新聞の事例を教えてあげてください。更迭や辞任どころか、頭を下げることもできないような人間に、国の運営など任せてはなりません。
虚偽・詭弁・捏造・改竄、そして責任を取ることさえできない安倍政権に、これ以上日本の行政を任せるわけにはいきません。「日本を愛する普通の日本人」ならば、愛する日本の行政をここまで歪めた政権にNOを突き付けるべきですね。
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