(この記事は2017/10/09に「脱『愛国カルト』のススメ」に掲載したものを転載しています)

安倍晋三という男は、一体どこまで嘘つきでどこまで卑怯者なのだろうか。果たして日本でこの男以上に下衆な国会議員が出たことがあったのだろうか。


去る7月25日、閉会中審査において、安倍晋三は「加計学園の獣医学部新設計画を知ったのは、加計学園が国家戦略特区の事業者に決定した今年1月20日だった」と答弁した。これが虚偽であることは誰の目にも明らかだった。安倍は過去の答弁において、「申請が出された時点で知った」と答えていたからである。
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しかし、安倍晋三は、加計学園がとっくの申請を出した後も、加計学園理事長である加計考太郎とゴルフや会食を重ねた。これが公務員の倫理規定に反するという指摘がなされるや、急遽過去の答弁を翻し、「加計学園が事業者だと知ったのは1月20日」だと言い出した。これで公務員倫理規定違反を免れられると思ったのだろうが、「申請時に知った」という国会答弁は虚偽であったということになり、いずれにしろ安倍晋三が総理大臣職を担うに値しない、国会軽視の大嘘つきであることは明らかである。


さて、10月8日に行われた党首討論会において、朝日新聞社が安倍晋三にこの疑問をぶつけた。加計学園が事業者だということを知ったのは1月20日だというのは本当か、と質問したのである。


しかし、そこで驚くべきことに、安倍晋三はこの質問に答えなかった!


安倍晋三は、閉会中審査においても、民進党玉木議員の「1月20日以前に知っていたということが判明した場合、責任をとって辞任できるか」という質問に対し、知っていようが知っていまいが、私は便宜を図るということはないわけでありますし、私はここで正直に申し上げており、その上において総理大臣としての職責を今後も果たしていきたいと考えているところです」と述べている。


「1月20日以前に知っていたら責任を取って辞任できるか」という質問に対し、「知っていようが知っていまいが総理大臣は続ける」とは、語るに落ちたというものである。自らの発言が虚偽であると認めたに等しいだろう。菅義偉は、前川元文科事務次官のことを、「連綿と
(※正しくは「恋々と」)地位にしがみついていた」と批判したが、安倍晋三こそ、まさに恋々と地位にしがみつく卑怯者である。


10月8日の党首討論会に話を戻そう。安倍晋三は、「事業者が加計学園であるということを、1月20日に知ったというのは本当か」という質問にはまるで答えなかった。またも逃げたのである。この男が虚偽を繰り返しているのは誰の目にも明らかだろう。


しかし、今回はそればかりではなかった。この質問に答えないばかりか、安倍晋三はメディア批判を展開した。まるでドナルド・トランプである。安倍晋三はこのように発言した。

「まず、朝日新聞は八田(達夫・国家戦略特区ワーキンググループ座長)さんの報道もしておられない」

加戸(守行・前愛媛県知事)さんについては、(国会で)証言された次の日には(報道を)全くしておられない

安倍晋三は、朝日新聞記者が「報道している」と反論すると、「国民の皆さんにファクトチェックをお願いする」と、強気の姿勢を見せた。


もちろん、これは安倍晋三のいつもの虚偽であった。


そもそも、加戸の発言は、「獣医学部新設は愛媛県の悲願だった」「加計学園が手を挙げてくれて本当にうれしかった」という、個人の「想い」を述べただけだった。認可のプロセスについては何一つ明らかにすることはなく、メディアが加戸の発言をほとんど報じなかったのは、報じるだけの価値がないどーでもいい発言だったからとしか言いようがない。しかし、それでも、
朝日新聞は閉会中審査の翌日の7月11日朝刊で「愛媛は12年間加計ありき」の見出しで加戸の発言を紹介している。朝日新聞は10月9日、安倍晋三の発言に対する反論記事を出した。


恐らく、安倍晋三は朝日新聞を自分で確認してなどいない。側近がおべっかを使ったか、2ちゃんねるまとめサイトで「朝日は加戸前知事の発言を報じず!」とネトウヨが言っているのでも鵜呑みにしたのだろう。この男は以前辞書を引いていないのに辞書を引いたふりをしたことがあったが、今回も同様で、誰かに聞いた、自分に都合のいい話を鵜呑みにしているだけなのだろう。「朝日は加戸氏の発言を報道していない」というのは、安倍晋三が朝日新聞を嫌いで読んでいないから知らないだけ、ということに過ぎない。他人には「読売新聞を熟読しろ」などと言うくせに、実に情けないことである。この男の思考力が、2ちゃんねるまとめサイトを鵜呑みにするその辺のネトウヨと変わらないということがよくわかる。


質問に答えず話題を変えるのは卑怯者の常套手段だ。仮に朝日新聞が八田や加戸の発言を一切報じていなかったとしても(そんなことはないのだが)、「1月20日に知ったか否か」と報道の在り方は全くの別問題である。


それを、安倍晋三という男は、質問に答えず、「朝日新聞の報道姿勢はおかしいから、『1月20日』に疑問の目を向ける朝日新聞の質問はおかしいのだ。だから答えなくていいのだ」という方向で逃げようとしたのである。安倍晋三は、国会で野党の質問を「印象操作だ」と批判してきたが、安倍晋三の言動こそ、印象操作そのものである


安倍晋三という男の最大の特徴は、「質問に答えない」ということだろう。安保法案でも共謀罪でもモリカケ問題でも、質問に答えず関係ないことを言ってはぐらかすことが幾度となくあった。安保法案の時の安倍晋三のはぐらかし方は、このブログでもこちらで記事にもしている。質問に答えず、はぐらかし、逆に相手を批判する。卑怯者の典型例だ。


「1月20日に知った」という、過去の国会答弁と矛盾する発言をして逃げる安倍晋三。
(どっちが本当でも、国会で虚偽答弁をしたということになる)


「1月20日以前に知っていたら責任を取って辞めるか」という野党からの質問に対し「知っていようが知っていまいがやめない」と返す安倍晋三。


「1月20日に知ったというのは事実か」という記者からの質問に対し、「朝日新聞は加戸さんの発言を報道していない」と関係ない発言で話題を変えて逃げる安倍晋三。


私は安倍晋三よりも卑怯な総理大臣は一人も知らない。おそらく日本の歴史上、これほどまでに卑怯で嘘つきな総理大臣は一人たりともいなかったことだろう。もしも私が辞書の編纂者であれば、「卑怯者」と書いて「あべしんぞう」とフリガナを振るところである。(もしくは「安倍晋三」と書いて「ひきょうもの」とフリガナを振る)


もうこの男にだけは総理大臣職を任せるのはやめようではないか。こんな嘘つきの卑怯者を支持するなど、自らの品位を貶める行為に他ならない。日本国民としての誇りがあるのならば、こんな卑劣漢に、これ以上虚構と卑怯でこの国の尊厳を貶めさせるのはやめるべきだろう。


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